三井温熱療法とは
■三井温熱療法の考え方
「三井温熱療法」の生みの親である故三井兎女子(みついとめこ)氏が自身の治療院で難病、重症といわれる方々に対応する中で「熱」を効果的に利用する方法を模索し、考案されたのが「三井式温熱治療器」です。
「三井温熱療法」は、この温熱治療器を使って体に「熱」を感じさせることで交感神経を刺激し、自律神経の乱れた状態を安定させ、それぞれの方が本来持っている自然治癒力を引き出すことを目的としています。
■温熱療法によって起こる体の反応
様々な不調の原因となる自律神経の乱れは「背中」にその反射が現れるため、知らず知らずのうちに筋肉疲労やコリとして蓄積されていきます。
こうなると微細な筋肉の損傷や皮膚の緊張が起こっていて、交感神経が興奮している状態ですが、慢性化しているため自覚できない方も多いです。
この興奮している交感神経に「アチチ」と感じる熱刺激を与えることで中枢神経に強い覚醒が起きます。
その結果、コリや痛みを誘発していた交感神経の興奮は鎮められ、逆反応として副交感神経の働きが活発になります。
交感神経の興奮が鎮静化されると、熱さを感じていた部位は心地よい暖かさに包まれ、体はリラックスし、内臓機能が調整される働きにスイッチが入ります。
■体を温めることの効果
私たちの体は、外部からの病原菌や様々な汚染物質などの侵入を防いだり、侵入してしまった外敵を抑えて無効化させる生体防御機能「免疫力」なくして健康を保つことはできません。
この「免疫力」を働きやすくするために、体温がとても重要な役割を果たしています。
古くから「冷えは万病のもと」と言われますが、現代人の多くは「冷え」の傾向にあるのが現実です。
体温が1℃下がると、基礎代謝は-12%、免疫力は-37%、体内酵素の働きに至っては-50%低下するという調査報告もあります。
体温が上がることで「冷え」が改善されると
- 代謝が上り、美肌効果がみられる
- 自然治癒力のアップで、風邪などに罹りにくくなる
- 自律神経が整い、快眠効果が得られる
など、多くの方が生活の質が向上するという体験をされます。
また、千葉大学との共同研究で、三井式温熱治療器を使った背部温熱マッサージが前頭前野活動にどのような影響を及ぼすのかを明らかにする実験を行った結果、左前頭前野における酸素化ヘモグロビン濃度が有意に低下することが分かりました。
これは、左前頭前野が沈静化されていることを現しており、背中への温熱マッサージに「生体を生理的にリラックスさせる効果」があることが証明されたと言えます。